「小説8050」を読んで〜引きこもりを抱える家族へ向けて〜

「小説8050」(林真理子)を読んだ。

これは今よく言われている80代の親と50代の子どもの事。

何年も引きこもりを続けて、もう社会復帰できない50代の子どもが80代の親の年金で暮らしている。そんな家庭の事を指す。


ここで登場する両親と息子は80代と50代ではなく、50代と20歳の子どもの話し。


この話しは、私の実体験に非常によく似ていた。


本の中では7年の引きこもりだったが、私の家の場合は2〜3年だった。

私の息子は、大学の2回生から精神的に不調になり、鬱になり薬を飲むようになった。

他人とご飯が食べられなくなり、薬が効いてるかもわからず飲み続け、夜も眠れず、大学に通えなくなって中退した。

状態はどんどん悪くなり、笑うこともなくなり、何度も死にたいとと言った。

暴れて部屋をぐちゃぐちゃにしたり、うわーっと叫んだり。私達と喧嘩しては家を飛び出したりした。


気持ちのコントロールができなくなった。


そして精神科に入院させた。(連れていくのも大変だったが)


3ヶ月の入院の末、薬を絶ち、今はその頃知り合った女性と結婚した。


未だにメンタルの浮き沈みがありながらも、社会復帰できて3年になる。


あの頃の生活は、もちろん息子が一番苦しかったが、支える私達も本当に苦しかった。


本の中の両親も、当時の私と同じようだった。。


親として何がいけなかったのか?

あの時、あんな態度で接したせいだろうか?

当時の夫婦仲が悪かったせいだろうか?

そもそも、私自信が駄目な人間だから、子育ても上手くできなかったのか?



そんな事を何回も何回も思った。。



そして、どうして息子の同級生は普通に学校生活を終えて大人になっていってるのに、どうして自分の子どもはできないのだろう。。。


どうして、どうして、、、、

何万回も思った。


でも、何度考えても、答えなどでなかった。



本の中の息子は、中学生の頃ひどいイジメにあっていた。

それを両親は引きこもって7年目で始めて知ることになる。

私の息子も、中学生の頃に不登校になった。

何度聴いても、イジメられてはいないと言った。

当時の担任もイジメはないと断言した。

でも、大人になってから、実はあの頃、同級生に殴られていたと打ち明けられたのだ。


男の子は、イジメにあっていたとしても親に言わない。



イジメられた事は、ずっと何年も何年も自分の中に残る。

そしてその時、どうしようもできなかった自分を責めていたりする。。


なんで、自分が。。。

そう思っても答えなどないのだろう。



イジメにあうのも、鬱になるのも、子どもが不登校になったり引きこもったり。。。


何がいけなかったから、とかではないんだろうな。。。


納得のいく答えなんて、いくら考えても出ないんだ。。


きっと駄目な人間だから、駄目な親だからじゃないんだ。。。


学校の勉強の様に、頑張ったら上手くいくという単純なものではないのだ。。。


頑張っても、真面目に生きていても、どんなに優しくても。。。


なんで自分が?なんで我が子が?


そう思うことが出てくるのんだ。。


それが人間というものかもしれない。。。


なんで?っと思うことは自分を責めている事に繋がるから。


本当にただ一つ、わかっている事は、「あなたが悪いのではないんだよ。」という事。


この本の最後は希望で終わっています。

よかったら、読んでみてくださいね。









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